■ ロッターマン&ゾーネ訪問記 #2 ■  
Project Scarbroughのアップデートのこともあり、1年振りにマンハイムのロッターマン&ゾーネにお邪魔してきました。
今回も思ったのですが、結構筆不精な人たちかも、という印象を受けるほどにメールの印象と実際に会って話した時の気さくさとにギャップがあります。
ここはこれからさらに面白くなりますね。引き続き要注目です。

Blancier関係
その他の時計
旧車の話も

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visited: 10/19/06
written: 10/20/06

■ Blancier関係 ■  
No news is good newsとでもいうか、地味にラインアップが増える以外はこれといった大きなニュースはないものの、Blancierは好調なようです。
特に日本からの注文はドイツからの注文よりも多いのだそうで、ご同慶の至りでありました。

■レギュレーターモデルの改善
この1年の間にレギュレーターがラインアップに加わってますが、ここには相当の改変が行われつつあります。もとのMolnjaのムーヴメントだとインダイアルが完全に左右対称にならないので、歯車を弄って完全に左右対称にするとのこと。11月からスタートだそうです。
新しい歯車を作成中
古いのと比較
通常、歯車はナルトのように作りますが、これは数が少ないので切り出しているそうです。どうせ使うのだから作っておけばいいのにとか思ったんですが、試作に近いから1個1個作るのだそうです。

■装飾
装飾についてもさらにオプションが増えそうな感じです。以前から紹介されている3/4プレートの他、テンワ受けのエングレーヴィングはイニシャルのエングレーヴにも対応してます。
だんだんグラスヒュッテ化してきてます
イニシャルはテンプ受けの真ん中に

■新モデル
思い切り口止めされてしまいましたが、12月か1月に新作を発表する予定だそうです。個人的には確かに今までなかったタイプだし面白いなあと思いましたけど、ないにはないなりの理由がありそうな気もして、それが何なのか考え中です。
# 単に自分が寡聞なだけかもとも思いますけど。
で、少しだけヒントをこのページに入れておきますので、あれやこれや想像しながら発表を心待ちにして下さい。

■緩急調整も?
それ以外にもアイディアは色々あるようですけど、目先、次の目標は緩急調整装置を面白くすること、というのがあるようで、勾玉型だったりIWCのJones Calibre風だったりを考えているとか。これは来年中になりそうです。

■Molnijaの元ネタ
Blancierのベースムーヴはモルニヤ、ってこれまでちゃんと書いてたかどうか不安ですが、彼らがモルニヤという選択をしているのは、加工のしやすさ、入手のしやすさ、独特さ、などが理由です。もちろんUnitasでもいいんだけど、Blancierの思想からすればベースムーヴとしての値段が高すぎるし、何せ巷に溢れすぎ、との由。
そんなわけで彼らはMolnijaのコレクターでもあって、石の数や緩急調整などの細かい違いで一通り揃えています。20個くらいあったかな。
Mplnjaが何を元に開発されたか、にはコレクター間での議論が色々あるそうですが、彼らによれば恐らくはCortebertではないかと思う、とのことでした。問題はMplnjaが16サイズなのに対し、Cortebertは18サイズばかり見る、ということで、Unitasに16サイズと18サイズがあったようにCortebertにも18サイズだけでなく16サイズもあれば疑問は氷解するんだけど、という話でした。

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■ その他の時計 ■  
Blancier以外の時計についても少々。
Project Scarbroughですが、既存の手持ちのケースに入らないこと、レバーセットのための特別な改造を考えていること、同様のお客さんがいるので、その辺りをまとめて対応したいってことで、ケースの形状や構造を時間をかけて考えていたようでしたが、ようやくケースが出来上がってきました。
・・・って写真撮ってくるのをすっかり忘れていましたが、ケースの出来は上々、出来るまでにはあと1年はかかるだろうけど、博物館級の時計を直せる人たちだし、この出来なら、ということで黙って任せておくことにしました。
うまく回りはじめたらもう何個かお願いしてみたいところです。

さて、ここの方々、別に古いものばかり、というわけでもなくて、新しい時計もちゃんと実際に買って調べてたりして、前回はランゲの1815ムーンフェイズなんてのも見せていただいてたんですが、今回はなんとフランク・ミュラーで盛り上がりました。
ダイアルの塗装の研究のために、ってことなんですが、見せていただいた個体のダイアルが下の金属の板の彫りのパターンが透けて見えていて、エナメルじゃなくて、何がしかのケミカル系の塗料だろうね、ということで再現できないか試しているそうです。
青の発色がとてもいい雰囲気ではあります

で、表はいいんだけど、裏のエングレーヴィングも見る?ってことで裏も見せていただいたんですが、何せ自分も素人とはいえ、エンゲルバーツ(ヴィスコツィル用に彫ってくれてます)、ランゲ、グラスヒュッテ、ベンツィンガーと見てきた後なだけに、一目瞭然な感じで、これって機械彫りでしかも仕上げしてないよね?って返したところ、やっぱわかるよね、みたいな感じでしばらく盛り上がってしまいました。
フランクミュラーをちゃんと眺めたのは初めてだったんですが、あちこちで叩かれている理由がわからなくもない気がした次第です。
彫り1
彫り2

他にもブランシェのダイアルの改善のために古いものを色々見ているのだそうで、ランゲのカルティエ風ダイアル(けっこう珍しい上に状態のいい個体でした)やグラスヒュッテの柱時計のダイアルなども研究中とのこと。
カルティエ風なダイアルのDUFランゲ
彫りというかエッチングだとここまでできるよ的な柱時計のダイアル

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■ 旧車の話も ■  
他にもダイアルの流れでタンポ印刷の話からメルクリンだのヘルパだのの小さい模型の話で盛り上がったりもしつつ、帰りは駅まで車で送っていただきました。
乗せていただいたのは1961年のVWのTypeI(いわゆるビートルですな)。めちゃめちゃコンディション良くて、旧車の市場が整っているドイツならではだなあと感動しました。ドイツには旧車のコンディションをランク付けしていて、こちらのものは5段階の2番ということで、デッドストックではないにしても、使われてきた車という中では非常に状態がいい、ということになるようです。
他にもアルファのスパイダー持ってるそうですが、これは修理しても修理しても厳しい、とのことでした。
ドイツ車ならボルグヴァルドのイザベラ・クーペもいいよねー、なんていったら、色々資料探してくれるとのこと。嬉しいですねえ。
1961年のVW TypeI

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