■ ドーンブリュート訪問記 #2 ■  
うまいこと時間が取れたので、久々にドーンブリュートさんの工房へお邪魔してまいりました。
前回の訪問から2年半以上経ってることもあって、生産体制が軌道に乗りはじめ、不具合が減り、コミュニケーションも活発になってきてましたし、その上、新モデルの発表もあったわけで、かなりの変化になっていました。
今回は奥様が通訳をして下さった他、ご本人も英語がかなりできるようになっていたので、会話はさほど苦労せず、でした。
以下それぞれ簡単にまとめてみました。

今回のアプローチ
cal.04.0のこと
cal.99.3/99.4
ダイアルとバックル
新工具と工房の拡張
新モデル

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visited: 11/26/06
written: 01/02/06

■ 今回のアプローチ ■  
さて、ドーンブリュートさんの工房はかなり辺鄙なところにあることは以前にも紹介しましたが、今回は行くにあたり、どういうアプローチがよいか、かなり時間をかけて調べてみました。
 # プフォルツハイム行った時にも思いましたけど、この2年間で最も大きなツール上の進化はGoogle Mapだなあと思う次第です。
地理的にはベルリンとハノーファーのほぼ中間にあるので、基本的には空路でどちらかの街に入ってそこから鉄道乗ればいいわけですけど、その後の鉄道での移動は圧倒的にベルリンが楽です。
ベルリンには3つ空港がありますが、Tegelから入るなら、中央駅ではなく、西の方で最初に特急が停まるシュパンダウ(Spandau)に出てしまうのが断然オススメ。
ここまでくればシュテンダール(Stendal)での乗換えのタイミングが合えば1時間程度で着きます。
 # 問題はシュテンダールからの鈍行が数時間に1本しかないことですかねえ。ここで車借りちゃうのがよいかも。

鉄道にもクマ

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■ cal.04.0のこと ■  
到着して、まずは新モデルのことを色々と尋ねました。
以前から話題になっていた小型のモデル、cal.04.0という形で発表されていたのはBBS等でもご紹介している通りですが、広報活動もさほどしないうちに限定75本は早くも完売御礼とのこと。cal.99系を注文中の人や問い合わせをしていた人にメールで通知したら2週間もしないうちに予約でいっぱいになったとのことで、小型化がいかに待たれていたかを如実に物語っています。

さて、このcal.04.0ですが、輪列はGUBベースだそうです。詳細は教えてくれませんでしたが、形状から考えて60系が使われている感じですね。プレート、スワンネックはすべて自作のようです。コハゼ回りも同様の形状のものがGUBにもランゲにもUROFAにもないので自作でしょうね。
cal.99系みたいにUnitasなりETAなりを使わない理由はなんですかと訊いてみたところ、歯車の強度が一番大きい理由、との答えでした。薄すぎるんだそうで、先々のことを考えると使いたくないとのことでした。
Peseuxあたりはそうだとしても、28系やUnitasでも小型のは薄いということなんでしょうかねえ。ちゃんと調べる価値はありそうな話でした。
もちろんETAがバラ売りを新規契約では既にしていないのか、いずれしなくなるであろうことも見越しているというのもあるような雰囲気です。

それから、実はcal.04.0の前にテストとして20本だか30本限定でcal.03.0というのも作っていたそうです。こちらもGUBの60系を使ったそうですが、写真やスペックがほとんど公開されていないのは内輪ならびにごくごく親しいコレクターだけで完売になったからとの由です。
 # 余談ですが、cal.の番号の振り方は西暦下2桁っぽいですね。プロトタイプの図面起こした年のような。

コハゼまわり
脱進機まわり

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■ cal.99.3/99.4 ■  
99系の新モデルとして発表された99.3と99.4もそれぞれ実物を見てきました。
99.3はダイアルがうるさいかなと思ってましたけど、実物見ると、44mmと大きいだけにそんなにうるさい感じはなく、むしろバランスがよい感じすら受けました。よく考えたらこういうテイストでこういう機能でこういうサイズの時計ってあまり見ないのでかなり新鮮です。なんか柱時計を腕にしているような感じもないではないです。
99.4は99.2と似たようなデザインではありますが、やはり針の形状が違うのでこれも99.2と比較するとよりクラシックな印象を受けました。

いずれも現在20本弱のオーダーで、納期は7ヶ月程度のようです。

cal.99.3アップ
cal.99.3とcal.04.0を並べて

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■ ダイアルとバックル ■  
ダイアルもブログでご紹介しましたようにアプライドダイアルが標準オプションとして本格的に展開され、どのモデルでもどの色でもアプライドインデックスが選択できるようになりました。追加料金は200ユーロ。
各モデル用の各色を見せていただきましたが、特に青ダイアルのものが大変綺麗に仕上がっているように思われました。もちろん白ダイアルでも黒ダイアルでも高級感が効果的に増しているので、200ユーロのオプションとしては十分すぎる感じです。
 # かつてのデザインの復刻だと考えればアプライドじゃない方がより正確ではありますけどね

バックルも高級メーカーを除くドイツのほぼすべてのメーカーが採用していると思われるプフォルツハイムの某社の観音開きのものに変更されていて、これも大幅な改善です。それとて、まあ、普通のものではありますが。
以前のはあまり良くなかったよね?と訊いたところ、以前のってこれかい?と出してきたのも、私の知らないもので、これも決して質は悪いものではないです。
 # さらにその前のは覚えていない模様
どっちが好みか日本のコレクターさんに聞いてほしい、とのことでしたので、ご意見ある方は私までご連絡下さい。

cal99.3用アプライド黒ダイアル
cal99.2用アプライド黒ダイアル
cal99.2用アプライド青ダイアル
現行の観音開きDバックル
以前のDバックル
バックル2種比較

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■ 新工具と工房の拡張 ■  
現在、事務を取り仕切る奥様を含めて4名体制でフル稼動中で、以前の倍の月産7〜8本程度まで生産数が増えているところだそうですが、ごく最近、さらに2名の時計師が加わったそうです。今の時計学校は古い時計の扱い方を教えないからその辺りの教育含めると新人立ち上がるのに1〜2年どうしてもかかっちゃうんだよね、と半ば愚痴をこぼしながらも、そう遠くない将来に月産15本から20本の体制まで持っていきたいとのことでした。
前回見せて頂いた工房は既にパンパンでついに2階まで工房化してましたが、それでも足りず、工房の増築をして、2007年中にもう2〜3部屋スペースを拡張するということで、基礎工事なんかも始まってました。
 # しかも教会風の大きい時計もつけるとのことで、これは趣味と若い時計師の勉強を兼ねているとか。
そんなこんなで最早シャウアーさんとこ並の規模になりつつありますが、代理店の設置はまだ本格的には考えていないとのことでした。

ロッターマンさんから譲ってもらったというプレート加工用の旋盤

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■ 新モデル ■  
99系以降の展開もまだまだあるようで、その辺りの雑談もしてまいりました。
この段階では書けないことが多いんですが、とりあえずリクエストとしてはセンターセカンドのモデル、クロノグラフ、トゥールビヨン、パーペチュアルカレンダー、といったあたりが多いんだそうで、どうやら2008年のバーゼルあたりを目標にさらに新モデルを投入する
相変わらず会話の中でところどころラング&ハイネやランゲを意識した発言があったので、クロノかパーペチュアルカレンダーかではないかと思いますが果たして。
 # 私は個人的趣味でwempeフリーガーの写真を見せて、出車センターセカンドでフリーガー系を作ってほしいと懇願してしまいましたけど(笑

これまた余談ですが、代理店の関係で色々あって、ファンデルクラウさんとえらい仲がいいそうで、2006年のバーゼルフェアではファンデルクラウさんのスペースを貸してもらって撮影会やったそうです・・・それならばコラボでアストロラーベあたりの天文系も期待してますよ、といったら苦笑いされてしまいました。

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