■ A. Lange & Sohne 1815 ■  
ランゲ&ゾーネにまつわる毀誉褒貶は色々あれど、ランゲがランゲたる所以は結局のところ時には過剰ともいえる装飾にあるのではないかと常々思っていて、それは例えばシャトンビス止めなどに顕れる様式に対する偏執なまでのコダワリに見て取れると思います。
技術の面でも、プール・ル・メリットの鎖引きなどある意味ではトゥールビヨン以上に豪奢なギミックで、酔狂もここまでくれば天晴れ、というべきレヴェルでしょうし、ダトグラフもまた素晴らしいクロノグラフではありますが、ああであるために費やされている時間と労力は何と贅沢なことかと思いますね。
ランゲは王道であるよりも豪奢であることを、豪奢であるための手段として宝石ではなくて機械で以って目指しているのではないかと思わせるほどです。
真に王道たらんとするならばフィリップ・デュフォーを、真に最高峰たらんとするならばパテックを愛でてくれ、というポジショニングにあるのではないかと思います。
 # グループ的にも王道はルクルトとIWCに任せておけば・・・でしょうか(笑

そんなランゲの中でも1815は最も「遊ぶ」ことを許された時計・・・というよりは「遊ぶ」ために設計された時計なのでしょう。
1815シリーズに与えられたケース径・ダイアル径・厚みの比率の枠組みは「部品の共通化」という豪奢とは正反対に位置する概念を匂わせつつも、ランゲ自らその枠組みを制約としつつも、時に小宇宙を構成し、時に自然を愛でるといった「遊び」を楽しんでいるのだと私は理解します。
「遊ぶ」ことを自らに課しているかのような設計であることは、その設計が機械式時計の王道を若干踏み外していることからも窺い知れようかと思います。

・・・・いやしかし、1815のムーヴを仔細に見て構造を知った上で、キニシナイ!!という根性と熱狂を必要とする時計だと思いますが(笑

■ 1815 Moonphase ■  

Adolfの息子さんであるEmil Langeの生誕150周年・・・云々はさておき(笑
完成された小宇宙って感じですね。
ダイアルは光の加減で夜の闇のような漆黒や深い青を、まさに夜空のように映し出します。ただただ美しく息をのむばかりです。

■モデル
1815 Moonphase
RG
36mm

■ムーヴメント
L.943.1
25.6mm
17石
21600振動

■ 1815 Side Step ■  

Wempeの125周年記念モデル。
プラチナ50本、イエローゴールド75本のみの生産だそうですが、ランゲの限定としては妥当な本数かと思われます。
って本数はともかく、この時計の見るべきところはやはりグラスヒュッテ様式のブリッジ上に施された見事な彫金でしょう。
 # テンプの受けも通常の彫りと異なります。
手彫りだそうで、1本1本微妙に異なるようです。
GOのJulius Assmann 2とグラスヒュッテ系では最も美しい彫金のひとつではないかと思います。

■モデル
1815 Sidestep
PT
36mm

■ムーヴメント
L.944.1
25.6mm
21石
21600振動

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